We Japanese とは
金谷ホテル創業者金谷善一郎の次男正造は1907年(明40)25歳で箱根富士屋ホテルの創業家である山口家の婿養子になり二代目経営者として手腕を発揮しました。外国人客から受ける日本についての様々な質問の答えを当初はダイニングのメニューカードの裏面に印刷していましたが、それを一冊の本にまとめたのが We Japanese です。
第1巻は1934年、第2巻は1937年に出版し、第3巻準備中の1944年に正造は死去。三代目社長山口堅吉が引き継ぎ、1949年に第3巻を出版。1964年に第1~3巻をまとめた総合本を出版しました。日本の歴史、習慣、宗教、祭祀から日常使われる道具や子供の遊びまでを紹介する、当時としては画期的な英語版「日本文化案内書」です。
当館では未使用の総合本を多数所蔵し、長年大切に保管してきましたが、今回一般に向けて販売を開始することになりました。
約90年前に英語での日本文化紹介に取り組んだ山口正造の思いが詰まった We Japanese は、現代の日本情報としては適切でない部分もあるものの、外国人のみならず日本人にも大変に興味深い書物です。古書としての価値もありますが、外国人に日本文化を説明する際の参考書として今日も十分に使える内容が満載です。
本体は和綴じ本と洋本があり、カバーとの組み合わせは全部で4種類(A,B,C,D)です。
お問い合わせ: 金谷ホテル歴史館 https://nikko-kanaya-history.jp/contact/